山積みの問題に負けないために

介護職が抱える悩みにスポットを当てます。

理想と現実との間で苦しむ介護職の実情

介護のニーズが高まる中で、理想の介護職像を語られることがしばしばあります。利用者のことを大事にして、テキパキと仕事をしながらも周囲に目配りをし、笑顔を絶やさず何事にも柔軟に対応するといったイメージを、私もよく耳にします。ところが、実際の介護職は、理想通りに働くことは困難です。

 

介護施設や病院の経営陣は、「利用者に愛情と真心をもって接する」というような理念を掲げます。そのため、利用者やその家族は、「淋しそうにしているから話しかけてほしい」「散歩に連れて行ってほしい」「もっと運動をさせてほしい」など、さまざまな要求をすることがあります。しかし、介護職にとっては、予定している業務をこなすのも精一杯で、それ以外のことを行うことは非常に難しいのが現状なのです。

介護の仕事は、時間との闘いです。起床介助に始まり、食事の介助や入浴介助、トイレへの誘導など、やるべきことは多岐にわたります。しかも、対応すべき利用者は何十人もいて、気が休まることはありません。それに、ナースコールで呼ばれると、その対応も迅速に行わなければなりませんし、思わぬ事態が起こることもあるので、常に細心の注意を払う必要があります。介護の現場は人手不足で最低限の人員配置もなされていないところがあるので、その苦労は計りしれません。

 

もちろん、介護職も経営側の理念や理想は理解していますし、利用者やその家族の要望にもできることならば応えたいと思っています。しかし、現実はなかなか思うようにいかず、理想と現実の板挟みとなって、それがストレスにつながっている介護職も多いのです。ですから、ストレスに押しつぶされないためには、★介護業界の課題解決法★のようなサイトを参考にして、介護職は自らを守る必要があります。